この絵本の内容紹介あらすじ

朝、6時15分。まだ明けきらない新青森駅のホームから新幹線『はやぶさ』にのっ て、はるかちゃんとお父さんの旅は始まります。これから3つの新幹線を乗りついで、鹿児島のおじいちゃんの家まで行くのです! さて、どんな風景が二人をまっているでしょう……。1日のなかで、季節が冬から春へと移ろっていく、こんな美しい国土にわたしたちは住んでいたのだと改めて気付きます。びっしり描き込まれた、建 物や山。またこっそりひそんでいる変なものを探すのも楽しい本です。

【読者のみなさまへ】
東日本大地震で被災されたみなさま、たいせつな方を亡くされた方々に、心からのお見舞いとお悔やみを申し上げます。
この本にも描かれた美しく、喜びにあふれていた多くの街が、3月11日に起こった大地震と大津波によって、筆舌に尽くせない壊滅的な打撃を受けました。
圧倒的な自然の猛威、二次的な災厄の巨大さ。無力感すら覚えます。しかしそれでも何かわたしたちにできることはないか? と考え、ささやかではありますが、作者の コマヤスカンさんの著者印税および小社の収益の一部(売り上げの5%)を、日本赤十字社を通じて東日本大震災の義捐金に寄付することにしました。
言うまでもなく日本はこれまでも、大きな自然災害、危機に直面し、そのたびに立ち上がってきました。そしていま、多くの国々から助けの手もさしのべられています。 わたしたちは、けっしてひとりではありません。心をひとつにして、わたしたちが力を合わせれば、いつか、この本で描かれたはるかちゃんとお父さんのように、美しい日本の国土を旅できる日は、また来ます。
それを信じて、本書を刊行いたします。
平成23年3月16日 講談社幼児図書出版部