絵本

モカと幸せのコーヒー

気丈に振る舞っても泣きたくなるときもありますよね。「だいじょうぶ、泣いていいんだよ。」の言葉が心に染みるお話。大人の私たちこそが読むべき絵本なのかもしれません。

この絵本の内容紹介あらすじ

物語の主人公は、小説家志望の青年。心も体も疲れ切った青年は、いつの間にか椅子に腰掛けたまま眠っていました。

ほのかに甘くてほろ苦い香りにふと目が覚めると、机の上には不思議な光景が広がっていました。鳥の形をしたカップや角砂糖やコーヒー豆、どれも足が生えているのです。

カップの影から白くてほっぺたの赤い小さなうさぎがじっと見つめていることに気づきます。青年は、まだ夢の中なのだろうかとぼんやり考えます。そして、そのうさぎはどこか見覚えのあるような気がしますが思い出せずにいました。

どうやらそのうさぎは、おせっかいな性格のようです。疲れ切った青年に優しく声をかけてきたのです。
「やあ、ようこそ、まほうの世界へ!元気のないきみに、とっておきのコーヒーをごちそうするよ」
そして、そのうさぎは、青年のことを知っているような口ぶりで続けて言います。
「昔のようにもっと笑って。だいじょうぶ、きっとうまくいくよ」

この魔法の世界は、とっても愉快な世界。カップや豆たちが踊りながら集まってきました。
でも、疲れ切った青年は、なんてくだらない夢を見ているんだと苛立ちを隠せない様子です。

こんなうさぎに自分の何がわかるんだと苛立った青年は、「いいかげんにしてくれ!!」と大声で叫びます。
すると、途端に魔法の世界は壊れていくのでした。

この小さな白いうさぎの正体はなんだったのでしょうか。そして、疲れ切った青年はこれからどうなってしまうのでしょうか。

きっと誰でも忙しかったり、うまくいかないことがあって心も体も疲れ切ってしまうことがあるでしょう。そんな経験をした人ならばきっと青年の気持ちが痛いほどにわかるはずです。
そして、「だいじょうぶ、泣いていいんだよ。モカはずっときみのそばにいるよ」という作中の言葉に温かな気持ちに包まれることでしょう。この絵本は、大人の私たちこそが読むべき絵本なのかもしれません。

出版社からの内容紹介

ボローニャ国際絵本原画展入選作品の絵本化
物語は小説家志望の青年の独白で進む。日常に疲れ、傷ついた青年の前に突然現れたのは、白くて小さいうさぎのモカ。冷え切った青年の心を溶かし、希望に満ちあふれていた過去を思い出させてくれたのは、モカとその仲間がつくる幸せのコーヒーだった…。

「だいじょうぶ、泣いていいんだよ。モカはずっときみのそばにいるよ」
この絵本を手にとったすべての人の心をポカポカに温めてくれる、涙のラストシーンをお楽しみに!

出版社「NHK出版」より
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