こんにちは!ピクトブック編集部です。
夏になると「納涼」という言葉をよく耳にしますよね。納涼とは、夏の暑さを避けるために創意工夫して、涼しく過ごすという意味です。
納涼は伝統的な夏の風物詩で、平安時代から受け継がれてきました。涼しい場所に移動することを「避暑」と言い、標高の高い山や風通しがいい渓谷を避暑地と言います。古来は貴族が避暑地に別荘を建て、夏の間はそこに移り住んでいました。
納涼祭は水辺の夕涼みを楽しむ行事です。現代では賑やかなお祭りですが、古来は海開きや川祭りなどの水辺の小規模なお祭りでした。江戸時代に大規模な夏祭りに発展したと言われています。景気付けに水辺で打ち上げた花火が観光客を呼び、出店や屋台が大いに栄えるようになったそうです。
怪談話や肝試しも納涼の一つ。みんなで集まって怖い話をする百物語や日が暮れてからの肝試しは夏の蒸し暑い夜にヒヤリとした涼しさを与えます。
日本人は物にも心が宿ると考えており、沢山のおばけや妖怪を創造してきました。そして、日本の怪談には面白い特徴があります。
外国ではおばけや妖怪は恐ろしい存在として書かれますが、日本の場合は怖いだけでなく、面白く身近な存在とされていることもあるのです。
今回ご紹介するのは、思わず背筋がゾクゾクッとする、おばけの絵本。と言っても怖いだけでなく、ユーモアたっぷりの楽しいお話です。