この絵本の内容紹介
イルカのイルカくんは、うっかり砂浜に打ちあがってしまった不思議なイルカ。
少年ちゆ太郎は、砂浜に打ちあがったイルカくんを発見すると家に連れて帰りました。
ふたりは、あっという間に大の仲良し。毎日、一緒のベッドで眠って、一緒に起きます。
今日のふたりは少し早起き。そこで、ママのお手伝いをすることにしました。
ふたりがお手伝いしてくれるということで、ママはなんだか嬉しそう。「目玉焼きを乗せる皿を取って欲しい」とご機嫌でお願いするのでした。
ちゆ太郎は棚から一番お気に入りの皿を選んで運びます。その様子を見ていたイルカくんは感心しています。
ところが、ちゆ太郎は滑り転げてお気に入りの皿を割ってしまいました。ママに怒られるのが心配で今にも泣き出しそうです。
そこに機転を利かせるイルカくん。皿が割れたおかげで、小さい皿がたくさん増えたと言うのです。
その言葉を聞いたちゆ太郎の表情は、パッと明るくなりました。それから、いろいろな皿に御馳走を載せてホームパーティーをしようと想像を膨らませます。
ところが、そんな機転はママには通用しません。「割れた皿は危ない」とママは苦笑いを浮かべます。
そうしているうちに、そろそろ小学校に行く時間になりました。ちゆ太郎は、機嫌を取り直して登校です。
1時間目の授業が始まると、「みなさん、しゅくだいを ていしゅつしてください」と先生。みんなはランドセルから宿題を取り出します。
ちゆ太郎も昨日のうちに済ませた宿題を取り出そうとしますが……なんと宿題を家に忘れてきたのです。
絶望したちゆ太郎が今にも泣き出しそうなまさにそのとき、教室のドアを勢いよく開けたイルカくん。気の利くイルカくんは、ちゆ太郎の忘れた宿題を届けに来てくれたのです。
ところが、イルカくんの手には何もありません……。なんと、ちゆ太郎が忘れた宿題を持ってくるのを忘れたのでした。
掃除の時間や下校途中にもイルカくんとちゆ太郎のドタバタ劇は続きます。下校中、ちゆ太郎が飛行機遊びをしながら帰っていると、突然とイルカくんはちゆ太郎を連れて空を飛んでいきます。
空を飛んでいるのはイルカくんですが、自分でも制御が出来ていないようです。飛んで飛んで海を越えて、しまいには無人島に不時着してしまいます。
どうやったら帰れるのだろう? それはイルカくんにも分かりません……。無事にふたりは家に帰ることができるのでしょうか。
お話の要所要所で奇想天外なことを巻き起こすふたりですが、最後はさらに想像を超える奇想天外な出来事が待ち受けています。思わず声に出して大笑いしてしまうこと間違いなしの絵本です。コミカルなイラストが、ユーモアたっぷりのお話をさらに引き立てます。