この絵本の内容紹介あらすじ

お月さまの照らす光は「るんるんるん」。清らかな優しい光は、見る人の心を穏やかにしてくれます。そのお月さまを主人公にした、優しい気持ちがたくさん詰まった素晴らしい絵本です。

ある夜、森の中を走るきつねの兄弟を見つけたお月さまは、きつねが家に帰る着くまで空からそっと照らします。きつね達が家に戻ったのを見てほっと一安心している様子は、本当に心優しい母親のような眼差しです。

きつねの子どもが熱を出してしまい、夜中にかあさんぎつねが水を汲みに行かなければならなくなった時も、るんるんと輝き川への道を照らすお月さま。しかし、雲が流れてきてしまいお月さまを隠してしまいます。一瞬で闇になってしまう森の中で、かあさんぎつねも不安そうに空を見上げます。暗い雲の隙間から一心に光を送るお月さま。お月さまの気持ちが通じたのか、細い光はすすきを銀色に染めてかあさんぎつねを導くのでした。

直接話しかけたり、手を貸してくれるわけではないけれど、遠くからみんなを照らしてくれるお月さま。私たちは夜も電気で明るい時代に住んでいますが、たまにはその優しいお月さまの光を浴びて過ごしたいものですね。池に映った自分の姿にびっくりするお月さまの様子はとても新鮮で印象的なシーンです。