この絵本の内容紹介あらすじ

今日は遠足。てっちゃんが目を覚ますと、台所から良い匂いがしてきました。「おかあさん、おべんとう できた?」と尋ねると、「もうすぐよ。いろんな いのちを てっちゃんの おべんとうばこに つめているわよ」とお母さん。

その言葉が理解できず、てっちゃんが首を傾げると、お母さんは命の物語を話してくれました。

海の中には、お日様の光を食べている植物プランクトンという小さな命があります。その命を食べているのが動物プランクトン。さらに、動物プランクトンを食べるのが海の魚達です。

漁師が魚を捕まえて、港に運んで、お母さんが魚屋から買ってきて……。そうして、お弁当箱の中に焼き鮭が詰められるのです。

お弁当に詰められたお米も、野菜も、チーズも、肉や卵も、リンゴも、そのどれもが命。命が次の命に繋がって、それを繰り返しながらお弁当箱に辿り着いたのです。

絵本「おべんとうさん いただきます」の一コマ

山や海や空の間を命が行ったり来たり。みんなで命をお裾分けしながら、みんなの命が繋がっています。

命を食べるということは、その命が食べた命を食べるということです。食べた命が次の命になるということでもあります。だからこそ、「いただきます」はみんなの命に感謝する言葉なのです。