この絵本の内容紹介
山小屋で暮らす11匹の猫達は、ある日、森の奥へと出掛けていきました。すると、泥沼の中に見たこともない生き物が……。なんと、恐竜の子どもが遊んでいたのです。
翌日、11匹の猫達は再び恐竜の子どもに遭遇しました。
「なんだか ないてるみたい」
「どうしたの、ジャブ…」
「わかった。がけから おっこちたんだ」
ジャブは崖から落ちて這い上がることが出来ずにいました。そこで、11匹の猫達は助けてあげることに——。さっそく太いロープを持ってくると、ジャブを一生懸命に引き上げました。
それから随分経ったある日のこと、ジャブが山小屋を訪ねてきました。しかも、すっかり大きな体に成長していました。
「ウホホ。ねこ、みんな、おいで。ねこ、みんな、せなかに のせる」
11匹の猫達はジャブの背中に乗って遊ぶことになりました。ところが、最初は楽しかったものの、ジャブが泥沼に入っていくと11匹の猫達も泥だらけになってしまうのでした。
11匹の猫達がジャブにイタズラ!?
ある日、11匹の猫達は魚の干物を作っていました。そんなとき、ジャブがリンゴを持ってやってきました。
「ほお、プレゼントかい」
11匹の猫達はジャブの持ってきたリンゴに大喜び。けれども、これはプレゼントではありません。その場にリンゴを置いて魚の干物を持っていってしまうのでした。
「りんごと とりかえっこの つもりかあ」
「そんな とりかえっこは ないよー」
しばらく経ったある日、11匹の猫達はジャブにイタズラすることにしました。魚の干物を持って行かれた仕返しを思いついたのです。
ジャブが寝ている隙に忍び寄り、尻尾にロープを結びました。ロープの反対側には石ころが積み上がっています。
「じゅんび かんりょう」
猫達は身を潜めて待ちました。そして、ジャブが尻尾を動かすと、一斉に石ころが落ちてくるのでした。
こうして作戦は大成功。けれども、ジャブは森の奥へと逃げて行き、それから姿を見せなくなってしまい……。
ピクトブック編集部の絵本談議
ジャブは戻ってこないのかな?
それは読んでからのお楽しみ! ほのぼのとしたラストが待ってるよ♪