この絵本の内容紹介
「いってきまーす!」
ある夏の午後、ゆきちゃんはお父さんと一緒にお買い物に出掛けました。
外はうだるような暑さ。空はどこまでも真っ青です。地面にくっきりと影が映るほどに日差しが照りつけます。
蝉の声が響く公園を抜けると目的の商店街に到着です。そして、ゆきちゃんとお父さんが商店街を歩いていると……。
「あれ? ゆきちゃんのかげ なくなったよ」
空を見上げると、先ほどまで真っ白だった雲は、いつの間にやら灰色の雲に変わり、空を覆っていました。そして、ぽつりぽつりと雨が降り始めるのでした。
硬い地面にぽつりと雨が降れば湿った土のにおいが、さらにはホコリのにおいも漂います。
「ゆうだち きそうだ」
「ゆうだちって なあに?」
ゆきちゃんとお父さんが話していると、案の定、大粒の雨が降り始めました。二人はカフェで雨宿りすることに――。
夕立が来ると町中が大慌て。洗濯物を取り込んだり、商品を店内に下げたり、誰もが慌ただしくなります。そして、道行く人は急ぎ足で過ぎ去ります。
一方、ゆきちゃんの反応は……ワクワクしたり、退屈したり、心配になったり……。