この絵本の内容紹介
雛人形のお店で、お雛様とお内裏様の声がします。
「わたしたちだけになっちゃったわ」
「こうしちゃいられないよ。ぼくたちをかざってくれるうちをさがさなくちゃ」
早朝、売れ残った雛人形一行は荷物をまとめて出発しました。
雛人形一行は家々を回りますが、こけしでいっぱいだったり、五月人形が独占していたり……空いている家を見つけることができません。
そこで偶然、流し雛が川下りしているところに遭遇します。左大臣が「かみのおひなさまをかわへながして、こどもたちがびょうきをしないようにといのるのですな」と教えてくれます。
流し雛に近づいてみると、一緒に川下りをしないかと誘われ、一行はさっそく藁の船に乗り込みます。
雛人形一行は川下りを楽しむと、途中の岸で下船します。その先で見つけたのがボロボロの空き家。
みんなは、この空き家を修理して掃除して、住むことに決めたのです。
綺麗なお家になったら、ぼんぼりに明かりを灯し、宴の始まりです。
自分達の家は自分達で探し、自立した生活を送ることになった雛人形たちのお話です。意外な展開に子どもたちも興味津々で読み聞かせを聞いてくれるかもしれませんね。