この絵本の内容紹介
夕日が山の向こうに沈んでいくと、空には星が瞬き始めます。
草むらにも緑の小さな星が瞬いているかと思いきや……それは猫のピカリの目が光っているのです。
星が煌めき、家にも明かりが灯ると、そろそろ晩御飯の時間。ピカリのお腹もペコペコです。
いい匂いのする家を目指して、ピカリは一直線に駆けていきます。
家の前に到着すると、「トントン ニャーオ おなか へったよ いれとくれ。」とピカリがお願いしますが、住人からあっさりと断られてしまいます。
この家の住人はみんな同じ顔。そして、同じ顔でないと迎え入れることはできないと言うのです。
ピカリは次の家に到着し、「トントン ニャーオ おなか へったよ いれとくれ。」とお願いすると、今度の住人は迎え入れてくれたのですが……。
この家の住人は、天井に逆さにぶら下がったコウモリ。逆さまになって入るようにと言うのですが、ピカリは猫なので諦めざるを得ません。
ピカリは他の家も訪ねますが、巨人がぎゅうぎゅうに詰まって暮らす家には入れませんし、虫が暮らす家は小さすぎて入れませんし、様々な事情で諦めざるを得ません。
いよいよピカリの空腹も限界に迫ろうかというころ、どこからともなく歌声が聞こえてきました。
「おいで、おいでよ おいしい ごはん。わたしの いえへ いらっしゃい〜。」
その歌声を聞いたピカリは大喜び。一目散に歌声のする家へと駆けていきます。
ところが、その歌声の主は恐ろしい怪物。ピカリを食べるための罠だったのです。
さて、ピカリはどうなってしまうのでしょうか。そして、ピカリの空腹は満たされるのでしょうか。