この絵本の内容紹介あらすじ

真冬のこと。クマのお母さんは冬ごもりのために穴のなかで暮らしていました。そして、そこで生まれたのがポーロと双子の妹のプリン。
手のひらに乗るほど小さな二匹とお母さんは、春が来るまで穴のなかで身を寄せあって暮らします。

ある日、外から明るい光が射し込んできました。待ちに待った春がやってきたのです。

お母さんは、ポーロとプリンをお留守番させ、どこかへ出掛けて行きます。お母さんの帰りは遅く、寂しくなったポーロの目にはとうとう涙が。

ようやく戻ってきたお母さんは、フキノトウを食べに出掛けていたのです。冬ごもりの間、何も食べていなかったので空腹を満たしに出掛けたのでした。

今度は、ポーロとプリンがお腹を満たす番。お母さんのミルクを飲みながら、ポーロはフキノトウがどんなものか不思議に思うのでした。

雪解けを迎えると、ポーロとプリンはいよいよ穴の外に出掛けますが、森を散策するのは初めてのこと。美味しいものが散りばめられた素敵な世界に胸が踊ります。

クマの親子が川辺に着くと、みずみずしいフキノトウや柔らかなタケノコをむしゃむしゃと頬張ります。そして、お腹いっぱいになったクマの親子は、木陰ですやすやとお昼寝するのでした。

ポーロが目を覚ましたところ、カラスが近くの木の枝に留まりました。そして、カラスから驚くようなことを聞いてしまったポーロは、今にも泣き出しそうなほど悲しい気持ちになるのでした。

「クマのお母さんはね、コグマが一人立ちするとき、木苺の茂みに連れていくんだ。そしてコグマが食べている間にそっといなくなるのさ。」とカラス。

カラスから心配ないと優しい言葉をもらっても、ポーロは不安でたまりません。そんなある日、お母さんが木苺を食べに行こうとポーロとプリンを誘うのでした——。


誰しもいつかは巣立ちの時がやってくるのです。ポーロとプリンも大きくなったら一人立ちする日がやってくるのです。

この絵本は、心温まる親子の愛情を描くとともに清々しい子ども達の巣立ちを描きます。
巣立ちの日、ポーロはどんな心境なのでしょうか。そして、お母さんの心境とは。