この絵本の内容紹介
愛されることを知らないぬいぐるみのクマ。おもちゃ売り場で「さわらないで!」というタグをつけられていたことから、自分は「さわらないで!」という名前だと思いこんでいて、白くてきれいな自分に高い誇りを持っている。そんなクマを、持ち主の女の子はそれはそれはかわいがる。でも、さわられてよごされるのが嫌でたまらないクマは、かわいがられることも、その女の子も大嫌いだった。ある日、女の子はクマのことをきれいに洗ってくれるのだが、そのせいで、内臓されていたオルゴールがこわれ、クマはいっそうみじめな気もちになる。けれど、あるとき……。女の子のやさしさと愛情で、かたくななクマの心がとけて、あたたかいもので満たされていく。愛されることを知らなかったクマは、愛されることも、愛することも、同時に知るようになった。とても大切なことを教えてくれる珠玉の絵本。クラシックで繊細な絵がまたすばらしい。