この絵本の内容紹介あらすじ

ある日、サリーとお母さんは、こけもも山へ出掛けました。ジャムを作るためのコケモモを摘みにやって来たのです。サリーは小さなブリキのバケツを、お母さんは大きなバケツを持って山を登ります。

サリーがコケモモを3粒摘んでバケツに入れると、ポリン・ポロン・ポルンと音が鳴りました。それから、もう3粒摘むと、今度は食べてしまいます。サリーはコケモモを摘んでは食べ、ついには、バケツの中に集めていたコケモモまで食べてしまいます。

一方、お母さんは、コケモモを摘んではバケツに入れて、摘んではバケツに入れて、ジャムにするためのコケモモを順調に集めています。

サリーはお母さんに追いつくと、大きなバケツにコケモモを1粒入れました。ところが、ポリンとバケツは鳴りません。バケツの底はコケモモでいっぱいだったのです。

そこで、その1粒を取り返そうと、お母さんのバケツに手を入れました。ところが、当然のことながら、自分のコケモモがどれだか分かりません。お母さんが摘んだコケモモまでも、手いっぱいに掴んでしまうのでした。

そうしていると、お母さんはサリーの方を振り向いて、違うところで摘んでくるようにと言いました。ところが、サリーはたくさん歩いてクタクタ。コケモモの茂みに座り込んで、摘んでは食べて、摘んでは食べて、コケモモ摘みは休憩です。

その頃、こけもも山の反対から熊の親子がコケモモを食べに登ってきました。冬眠に備えるためです。

お母さん熊は、コケモモを食べながらゆっくり歩きます。子熊は、コケモモを食べてはお母さん熊を追いかけ、食べては追いかけ、その繰り返しです。たくさん走って疲れた子熊は、コケモモの茂みに座り込んで、まわりのコケモモを食べ始めました。

サリーも子熊も同じようにコケモモを食べていると、お母さんを見失ってしまいます。そして、一生懸命に探して、お母さんらしき影を見つけるのですが……。なんと、サリーが見間違えたのは子熊のお母さん、子熊が見間違えたのはサリーのお母さん。さて、サリーと子熊は自分のお母さんのもとに戻れるのでしょうか。