絵本

せんそうごっこ

なぜ私たちはあのごっこ遊びに惹かれたのでしょうか。あの恐い出来事が夢でよかったと思える、斬新な切り口で真理を突いた絵本。

この絵本の内容紹介あらすじ

1982年に書かれた作品です。それ故に、「ソビエト」という国が出てきます。
三輪さんのポップな絵が目を引く、非常にインパクトの強い絵本です。
そして、谷川さんの文章は短いですが、斬新な切り口で書かれているのでページをめくる度にハッとさせられます。

「せんそうごっこ」は、男の子の「ごっこ」遊びを通して話が進みます。
たいていの男子は、おもちゃとおもちゃをぶつけて「戦いごっこ」をすることでしょう。
主人公の男の子も「戦争ごっこ」を始めました。

当時、仲が悪かった「ソビエト」と「アメリカ」が陰の主人公です。双方の国は、武器を豊富に持っています。
人殺しの道具は男の子にとっておもちゃと同じ、とても魅力的でかっいいものに見えました。
次々に起こる出来事にも男の子は動じることはありません。

「勝てば官軍、負ければ賊軍」、「戦争で人を殺しても、罪に問われない」などのメッセージも直球です。

物語の終盤にあるのは、この年代の子どもにありがちなケンカ両成敗です。
勝ったほうも負けたほうもみんな殺して、おあいこにしてしまいます。
たくさん死んじゃったけど、自分は関係ないとのんきにしていました。
しかし、遊びに没頭しすぎたのか、夢と現実の境目が分からなくなります。
気付いてみたら家族がみんな死んでいて、自分一人が生き延びてしまいました。
ここで初めて恐怖を感じます。

一人ぼっちになって初めて戦争の恐ろしさが分かったのですね。
あの恐い出来事が夢でよかったと思える、斬新な切り口で真理を突いた絵本です。

出版社からの内容紹介

「せんそうごっこ」。なぜ私たちはあの遊びに惹かれたのでしょうか。その内面に潜むものを掘り下げていくと……。「戦争反対の声をあげる以前に、自分自身の内面に戦争につながる意識下の衝動があるのではないか。そう考えながらこの絵本のテキストを書きました」(谷川俊太郎のあとがきより)。ラジカルな文とポップな絵が見事に融合。戦争への関心高まる今こそ、読んでほしい大人のための絵本!!

出版社「いそっぷ社」より
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