絵本

なんだろう なんだろう

この絵本の内容紹介あらすじ

お母さんに見送られながら、学校に向かうぼく。
その途中、道端で友達のお母さんに遭遇します。

友達のお母さんに「どう? がっこう。」と聞かれたぼくは、「うん。そうね。まあまあかな。」と答えます。
それから、「たのしい?」と尋ねられたので「うん、まあ・・・ そうね。・・・みんなでパンダをかってるの。」と冗談。

すると、「えー!? ホントー!?」と友達のお母さんが笑うので、ぼくは「えへへ。うそー。じゃあねー。」と言ってお別れしました。

「学校ってなんだろう」「たのしいってなんだろう」「うそってなんだろう」、ぼくが一人で歩いていると様々な疑問がふと湧いてきました。

この絵本は、ふと疑問に感じる12のテーマ(がっこう / たのしい / うそ / 友だち / しあわせ / 自分 / 正義 / ゆるす / 自立 / 立場 / ふつう / 夢)を深掘りして描きます。

『がっこう』ってなんだろう?

「がっこうって、ランドセルで いくところ?」

「せんせいと ともだちが いるところ?」

「がっこうって いままで したこと ないことを するところ?」

「いままで かんがえたこと ないことを かんがえるところ?」

『たのしい』ってなんだろう?

「たのしいって、あしが ぴょこぴょこしたり あたまが ふるふるしたり つい からだが うごいちゃうこと?」

「おとなの たのしいと こどもの たのしいは ちがうんだろうか。」

「ともだちが たのしいと、じぶんも たのしくなるよね。」

「さいしょは めんどくさかったのに、だんだん たのしくなる ときも あるよね。」

『うそ』ってなんだろう?

「うそって、だれにも ばれなければ うそじゃなくなるの?」

「だいじなことを だまっているのって、うそ? うそじゃない?」

「ついてもいいうそと ダメなうそが あるのかな?」

「いいうそって、たとえば どんな うそだろう。」


『当たり前』は、ホントに当たり前?

少年や青年や女学生などが、他者との交流をとおして疑問と向き合います。日常の中でふと湧いては消えていくような、『当たり前』と考えられて気にも留めないようなことを様々な角度から追究するお話です。

学校に行くのは当たり前・・・なのかもしれませんが、そもそも「学校ってなんだろう?」と考えてみると、また違った価値観が見えてくるのかもしれません。

『自分』の正体を突き止めようと考えてみれば、客観的に自分と向き合うことができるでしょう。また、客観的に自分と向き合うことで、自分がどういうふうに在りたいかを自然と考える習慣が身に付くのかもしれません。

『正義』は、「正しい道理・人の行為の正しさ」と辞書では定義付けられています。ところが、『正義』をとことん追究していくと、正義と正義がぶつかり合う場面があることを知ることができます。立場が違えば、正義の在り方も違ってきて、それぞれの正義のために戦争が起きてしまうこともあるのです。

人を許すことが『当たり前』に正しいのでしょうか。自分だけの力だけで生きていくことが『当たり前』に正しいのでしょうか。夢を諦めないことが『当たり前』に正しいのでしょうか。

このように『当たり前」と思われがちな事柄と改めて向き合ってみると、自分なりの考えができるようになったり、新しい価値観を知るきっかけになるはずです。

この絵本は、漢字も出てきて漠然とした抽象的なテーマを扱うことから、一見難しそうに感じられるかもしれません。ところが、著者であるヨシタケ シンスケ氏の本領が発揮されます。ユーモアをふんだんに織り交ぜながら、楽しい絵本に仕上がっています。

『なんだろう?』という疑問を追求するお話ですが、答えが描かれいるわけではありません。答えはあるのかもしれないですし、ないのかもしれません・・・。

答えがあるのかないのか分からずとも、自分なりに考えて『なんだろう?』と向き合うことが大切なのでしょう。この絵本がそのように問いかけてくるようです。子どもも大人も一緒になって『なんだろう?』と考えてみてはいかがでしょう。

出版社からの内容紹介

こどもとおとなと,そのあいだのひとたちへ。
ヨシタケシンスケが描く「たとえばこんな考え方、どうでしょう?」の本。

「いってきまーす」いつものように学校に向かうぼく。途中で会った友だちのお母さんから「学校どう? たのしい?」って聞かれた。「そう言われてみると,学校ってなんだろうね。あれ,たのしいってどんな気もちなんだろう…」友だちって? しあわせって? 立場って? ふとした瞬間にうかぶ,12の「なんだろう」を徹底追究。抽象的で漠然としたテーマを,しなやかに,具体的に,ユーモアたっぷりに描きます。

出版社「光村教育図書」より