この絵本の内容紹介
山に囲まれた広い畑に3万個のスイカたちがのんびりと暮らしています。
スイカたちは、太陽の光をたっぷり浴びて丸々と育っていくのでした。
ある日、カラスたちがスイカを見ながら噂話を始めます。
「かわいそうに。このこたちはたべられてしまうなんてちっともしらないよ。」
それを聞いたスイカたちは、驚愕の事実を知って気絶しそうになるのでした。
そこでスイカたちは、みんなで示し合わせて夜になったら畑から脱走することにします。
夜になるとスイカたちは、自分たちにつながっているツタを引きちぎって自由になります。そして、3万個のスイカたちが一斉に転がり、大移動を始めます。
スイカたちは、山を越え、峠に着くと初めての海を見ました。そして、海の先に見える太陽についていこうと決心します。
ところが、峠の崖から転げ落ちたスイカたちは次々と割れてしまいます。そして、そこには3万個ものスイカジュースの大きな赤い池ができました。
朝になると池のまわりに動物たちが集まってきました。そして、美味しそうなスイカジュースを舐めようとした動物たちに奇想天外な出来事が起きるのです。
迫力のあるスイカの大移動の序盤のお話から急展開して奇想天外なお話へと引き込まれていきます。読み進めれば読み進めるほど頭の中には「!?」が増えていくナンセンス絵本ですが、その不思議な世界観がクセになる作品です。