この絵本の内容紹介あらすじ

空の上で太陽と北風が遊んでいましたが、どちらが強いかと言い争いを始めてしまいます。そして、力比べをすることになりました。

力比べの方法はというと、道を歩く旅人の服を脱がせた方の勝ちだというものです。

先攻は北風です。冷たい風を思いっきり旅人に吹きつけ、服を吹き飛ばそうと一生懸命に頑張ります。でも、旅人は背中を丸めながらも歩き続きます。

北風はさらに強く風を吹きますが、旅人は服を抑えて身を守ります。北風がますます風を強めると旅人はさらに服を着込んでしまいました。

北風が疲れ果てて諦めると次は太陽の出番です。太陽は、北風と違って乱暴な方法は使わないと言います。そして、空から穏やかな光を地面に送りました。

旅人は、急に暖かくなってきたので不思議そうに空を見上げながらもぽかぽか陽気に誘われて服を一枚脱ぎました。そして、太陽が力を込めると、野原の草も森の木もぐんぐん葉っぱを広げ、鳥たちも楽しそうに歌い始めます。

さらに暑くなったので旅人は服を一枚、また一枚と脱ぎ始め、汗を拭きました。そして、しまいには、服を全部脱ぐと気持ちよさそうに川に飛び込みました。


この絵本は、イソップ寓話「北風と太陽」をもとにしたお話です。北風の厳しい態度と太陽の寛容な態度、その二つの対照性が面白い作品です。

手っ取り早く乱暴に片付けようとするよりもしっかりと着実に物事を成した方が結局はうまくいくという教訓が込められたお話となっています。