この絵本の内容紹介
あるところに『緑の森』という大きな森がありました。
そこで暮らす森の妖精達は、王様の言いつけを守り、真面目に働いていました。
その甲斐あって、森の妖精達も動物達も小さな虫達も仲良く幸せに暮らしていました。
一方、『緑の森』の隣にある『赤い山』では、山の妖精達が仕事もせずに遊んでばかり。荒れ果てた山では動物達も小さな虫達も暮らしていけず、どこかへ行ってしまいました。
そのような状況に、王様はとても悲しみ、残念にも思いました。
そしてある日、王様は森の妖精ヨナを呼んで言いました。
「赤い山へ行き、わたしの言葉を伝えておくれ」
山の妖精達に伝えなければならないのは「心を入れかえて真面目に働かなければ、王様は山をこわして、赤い山の妖精たちに罰を与える」ということ。
ヨナは王様の言いつけを守らなければなりませんが、赤い山へ行くのが嫌で嫌で仕方がありませんでした。
森の妖精が赤い山へ行ったりすれば、山の妖精にいじめられてしまうかもしれません。しかも、山の妖精を咎めるようなことを伝えなければならないのです。
「どうして僕が行かなきゃいけないんだろう?」
悩みに悩んだヨナは、赤い山とは逆方向に向かいました。王様に見つからないように、遠くへ逃げることにしたのです。
ところが、王様に背いてしまったヨナに災難が……。