この絵本の内容紹介
「いただきまーす」
たぁー君はこれからお昼ご飯。お母さんとおじいちゃんと一緒にうどんを食べます。
茹でたての太いうどんは、水でキュッと冷やされてモチモチです。
「ずずっ」
たぁー君はうどんをすすってしっかり噛みました。
「ずずずっ」
おじいちゃんもうどんをすすってしっかり噛みました。
「ずずずずっ つるん」
お母さんもうどんをすすって噛みますが……
「くるしいー」
お母さんは胸を叩きながら苦しみ始めました。突然の出来事に、たぁー君は困ってしまいます。
そんなとき、モクモクと煙が上がり、その中から忍者が!?
“かむにんじゃ”の参上です。みんなの健康を守るためにやってきたのです。
「おかあさんは よくかまないで のみこんで しまったのでござるな。こころが ざわついているのでござる!」
かむにんじゃの言う通り、お母さんは晩ご飯の献立に悩まされながら食べていたのです。
「よしっ、忍法 かむかむしゅりけん こころのなかが みえるの術」
かむにんじゃが素早く手裏剣を投げると、その手裏剣はたちまち煙になってテーブルを包み込みました。
「こわいよー」
なんと、目の前には大荒れの海が……お母さんの心の中を映し出した光景です。
「おかあさんは かぞくのために あれも これも おおいそがしでござるよ」
お母さんのためにも荒れ果てた海を鎮める必要があります。
そこで、かむにんじゃはお母さんとたぁー君に秘策を授けることに——
かむにんじゃとの交流をとおして、たぁー君もお母さんもよく噛んで食べることの大切さに気づきます。
巻末には『かむかむメロディー 2(楽譜)』『忍法 かむかむしゅりけん とらの巻き』『塗り絵』などが収録されています。読んで楽しい遊んで楽しい、食育にぴったりの絵本です。