この絵本の内容紹介あらすじ

陶器つくりの親方の息子・けんごは、ある日見つけた沖縄に住む「きのぼりとかげ」へおくりものをすることにします。お父さんの仕事のはじっこで「とくべつ」を作り始めました。………

同じ日本の中でもいろいろな暮らしがあります。この絵本は、沖縄県にあるやきものの里のくらしにスポットをあて、その日常を描きました。綿密な取材をもとに、今関信子さんの的確な文章と西村繁男さんの鮮やかで緻密な絵で、火と土に向かい合い生きる暮らしを、子供の目を通して描きました。
くらしの絵本第1巻。

【冒頭ページ紹介】

絵本「きのぼりとかげへおくりもの」の一コマ

とうさんのしごとばのはじっこで、けんごは、「とくべつ」をつくっていた。
「あいつが、ぼくのところへきたら、プレゼントしなくちゃね」
けんごは、きのぼりとかげをみつけたのだ。きのぼりとかげは、おきなわにいるとかげだ。みきにはりついたらちゃいろ、はっぱのかげではみどりいろ、目くらましがうまい。まるでにんじゃだ。
「でも、ぼくの目はごまかされないぞ」
とうさんたちは、おおざら、こざら、どんぶり、ゆのみ、どんどんつくって、たなにならべていた。