この絵本の内容紹介
アナトールはパリの近くの小さなねずみ村に、家族と共に暮らしています。
毎日夕闇がせまる頃、ねずみのとうさん達は皆、自転車に乗って、パリの街へ家族のために食べ物を探しに行くのです。
その日も、いつものように人間の家に入り込んだアナトールは、ねずみを嫌う住人の声を聞いてしまいます。人間にそんなふうに思われていたなんて…気落ちするアナトール。
「けいべつされ きらわれていると思うとたえられない。ぼくの自尊心はどうなるの?ぼくのほこりは?ぼくのめいよは?」
「では、何か人間におかえしができないか?」という妻の一言で、アナトールに名案が浮かびます。それは夜、無人のチーズ工場に入りこみ、チーズの味見役を務めるということでした。
嫌われ者で、こそこそとしたねずみの生き方に満足せず、自分の特性を活かした仕事で堂々と報酬を得る。アナトールのチーズへの助言によってチーズ工場は大繁盛します。アナトールとは誰なのか?工場では騒ぎになりますがひみつは秘密のまま。
誇りをもって仕事に向き合う父さんの姿を、6人の子どもたちも尊敬の眼差しで見ています。
フランス国旗を思わせる青・白・赤で描かれた、ちょっとおしゃれなねずみの生活を垣間見てみませんか?