この絵本の内容紹介
やまあらしぼうやは、鏡を見ながらトゲをツンっと立ててみたり、一本足で立ってみたりしますが、自分がみすぼらしく感じて落ち込んだ様子。
キツネさんみたいにふさふさの赤い毛もなければ、ウサギさんみたいに長い耳もなく……他の動物と比較して落ち込んでしまっているのです。
それでも、お母さんは、やまあらしぼうやをぎゅっと抱きしめながら、「ぼうやはおかあさんのこころのひかり」と慰めます。
やまあらしぼうやは、お母さんの言葉に嬉しくなって、みんなのところへ走っていきます。やまあらしぼうやがみんなのところに着くと、動物の子ども達はクリスマス会で発表する「かいばおけのあかちゃん」という劇の配役を決めるところでした。
やまあらしぼうやも劇に出ようと張り切りますが、キツネには格好悪いからお前のやる役はないと断られ、シマリスには綿で作った雪がトゲに刺さると断られ……みんなに馬鹿にされながら雑用係を押しつけられます。
やまあらしは雑用でもなんでもするけれど、どうしても劇に出たいのだと言います。ところが、みんなからは、みっともないトゲトゲのボールみたいなのに出る役はないと笑われてしまいます。
やまあらしぼうやは、みんなから仲間はずれにされると、涙を流しながら帰っていくのでした。
それからというものの、やまあらしぼうやは一匹で黙々と雑用係に専念し、いよいよ劇を発表するクリスマスイブの日がやってきました。
お父さんもお母さんもたくさんのお客さんが見守る中、いよいよ劇が始まるのですが、観客席がざわついています。どうやら、この劇で必要な星の飾りがないというのです。
動物の子ども達も慌て始めますが、やまあらしのぼうやが素敵なアイデアを思いつき……。劇は無事に成功するのでしょうか。