この絵本の内容紹介あらすじ

ハリエットは、だいじなお人形のロッティをなくして、ひどく悲しんでいました。 ある日、ロッティから人形ことばで書いた手紙が届きました。 もう2度と会えないと思っていたロッティが、帰ってくるかもしれないと、ハリエットは望みを持ちます。

『城』『変身』などの作品で知られるカフカは、結核のために早逝しましたが、 その短い生涯の間に、膨大な数の手紙を書き、全集にも収録されています。 そのカフカの手紙を背景に、ふしぎな絵ことばの手紙が 少女と人形の間をつなぎあわせていきます。 ロンドン、パリ、ヴェニス、カイロ、そして、 大西洋航路でアメリカへという旅路にそって、 1920年代の風景とファッションが魅力的に描かれています。 絵ことばを原語の音から、すんなりと日本語の音に翻訳しているのもみごとです。