この絵本の内容紹介
本書は、同じクマ科の生き物でありながら、住んでいる場所、顔かたち、食べるもの……あらゆるものが「異なる」もの同士が、ある日とつぜん出会い、それぞれの“違い”を“個性”ととらえ、興味を持って受け入れていく友情の物語です。
あるとき、一頭の知りたがりのしろくまが、がけの下の世界に興味を持ち、覗きこんでいるうちに、あやまって転がり落ちてしまいます。
そこで、思いがけず出会ったのがパンダでした。
似ているようで違うさまざまなことに、戸惑いとちょっぴりの驚きを感じますが、それすらも「興味」として受け入れ、二頭は仲良しになります。
ですが、雪を見たことがないと言うパンダに、雪がどんなものかを話しているうちに、しろくまはお家に帰りたくなってしまい……。
違いをみとめ、ありのままを受け入れたとき、より深い関係が始まります。
それは、なんの恐れも不安もなく、真に自由で愛情にあふれた関係なのでしょう。
ほのぼのとしたやわらかいタッチの絵と、その背景に込められたメッセージに、幼いころの純粋さがよみがえってくるかもしれません。
思わずにっこり、そして、やさしい気持ちになる絵本です。