この絵本の内容紹介
団地の隅っこで朝ご飯を食べているのは、小さな生き物:じっちょりんの家族。花びらや葉っぱをしゃきしゃきと、花粉や蜜をむしゃむしゃと食べています。
けれども、花の種だけは食べません。食べない代わりにカバンの中にしまっておくのです。
「かばんのなかが たねで いっぱいになったぞ。よし みんな、しゅっぱつだ!」
パパじっちょりんがカバンを背負って号令を掛けると家族みんなでお出掛けです。
団地の外で猫に遭遇すると壁にしがみついてやり過ごし、女の子に見つからないように葉っぱの影に隠れ、そうしながら種を植える場所を探します。
「よし、ここに たねを うえよう」
じっちょりん家族が選んだ場所は、コンクリートの道や壁の小さな隙間の中。誰も気づかないうちに、じっちょりん家族はあらゆる場所に種を植えていくのでした。
絵本に登場する草花には名前が添えてあり、身近な自然を知るきっかけになります。また、それぞれのページに小さなハートが隠れており、絵探しも楽しめます。