この絵本の内容紹介あらすじ

小さな山の上に家族と一緒に暮らすきつねのハーキン。ハーキンの両親は、子ども達に「狩人にみつかっては大変だから、谷へおりていってはいけないよ」と言い聞かせます。

でも、ハーキンは山にあきあきし、こっそり谷へおりて、花のにおいをかいだり、うさぎやにわとりを捕まえたりして楽しみます。

ある夜。ハーキンは森の番人にみつかり、地主はきつね狩りを行います。ついに、家族に危機が。

家族を守るため、ハーキンはきつね狩りの一隊の前に身をさらし、命がけで走り沼へおびき寄せます。ハーキンは、谷をおりて沼で遊ぶことで、沼の中の安全な道とリスクをともなう道を知っていたのです。

沼に投げ出された一隊はひきあげ、二度ときつね狩りはせず、ハーキンは家族の命を救うことができました。記念に、沼に落ちた地主のぼうしを持って帰るハーキンはとても誇らしそう。

親の言いつけだけを守っていれば安心ですが、そうではなかったハーキンは自分の世界を広げ、豊かなものにすることができました。もちろん、そこにはリスクがともないますけれど。それでも、子ども達には、リスクを切りぬけながら、そのための準備をして、ハーキンのように自分の道を自分で切り開いていって欲しいと思います。