この絵本の内容紹介あらすじ

あるところに独りぼっちのライオンがいました。ライオンは、友達が欲しいだけなのに、みんなが恐がって逃げてしまうのでいつも独りぼっち。

ある日、お腹を空かせたライオンは二匹のウサギを見つけると、捕まえてぺろりと食べてしまいます。

ウサギを食べたライオンは、誰も食べないで生きていけたら友達ができるのに……と悲しい気持ちでいっぱいです。

ライオンが悲しんでいると草むらの茂みの中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきました。ライオンが泣き声のほうへ近づいてみると……そこにいたのはライオンが食べてしまった二匹のウサギの赤ちゃんだったのです。

ライオンが大きな手でウサギの赤ちゃんを抱き上げると、ウサギの赤ちゃんは泣き止み、そしてニコニコ笑い始めました。

赤ちゃんの様子に嬉しくなったライオンは、少し考えてからこのウサギの赤ちゃんを育てることに決めるのでした。

それから、ライオンはウサギのために木の実を取ったり、畑で野菜を育てたり、まるで自分の息子のように大切に育てます。

また、ライオンは動物を食べるところをウサギに見られないように夜な夜な食事に出かけるようになりました。

そんな楽しい日々も突然終わりを迎えます。ある日、ライオンのたてがみのような葉っぱの飾りを身につけて、ウサギがひとりで楽しそうに木の実を拾っていると、サルたちが葉っぱの飾りを馬鹿にします。

そして、ウサギは自分がウサギであること、ライオンは動物を食べることを知ってしまいます。

ウサギはサル達に馬鹿にされて、悔しくて泣きながら家に帰り、ライオンに相談するのです。そして、ライオンは本当のことをウサギに打ち明けるのでした。

本当のことを知ってしまったウサギとライオンの関係はどうなってしまうのでしょうか。


親子のあり方について改めて考えさせられるお話です。ライオンが「花になりたい」理由を知ったとき、熱い気持ちが込み上げてくることでしょう。