この絵本の内容紹介
豊かな時間を過ごすおじいちゃんの日常を「ぼく」の視点から描きます。
おじいちゃんは時計職人だけど時計をまったく見ないし、時間を気にすることはありません。朝、6時に目覚めると犬の散歩に出かけていきます。
お隣さんのライトさんは、朝の7時に目覚めます。時計職人ではないけれど時計を見て、時間を気にして出かけていきます。
おじいちゃんも昔は時間を気にしていたと言いますが、今では時間を気にせず暮らしています。
ライトさんは新聞を一生懸命読みますが、おじいちゃんはいつしか新聞を読まなくなりました。
その代わり、おじいちゃんはビラティス(エクササイズの一種)やドイツ語を楽しそうに習っています。
おじいちゃんは楽しいランチに出かけるし、時間をたっぷり使って手紙を書きます。
おじいちゃんは友達と楽しそうにおしゃべりするし、学校に「ぼく」を迎えに来てくれます。
豊かで楽しそうな時間を過ごすおじいちゃんを「ぼく」は大好きなのです。
人生に余白のある豊かな時間を過ごしている人は羨ましいですし、格好いいですよね。いつも何かに追われて忙しそうにしていることがいい人生なのでしょうか?
そんなことを改めて問いかけてくれるような絵本です。
仕事や育児で忙しいなかでも、ほんの少しでも自分の時間を過ごすことの大切さに気づけるはずです。絵本のなかの「ぼく」と同じように、豊かな時間を過ごしているお父さんやお母さんのことを、きっとお子さんも大好きになってくれるのではないでしょうか。
仕事や育児、会社や家族、これらが中心にある生活からたまには抜け出して、自分の好きなことや自分のためになることに時間を作ってみてもいいのではないでしょうか。
そんなことにベクトルを向けて、暮らす努力をしてみてもいいのかもしれませんね。忙しい時代だからこそじっくり読みたい絵本です。