この絵本の内容紹介
やさしい気持ちの子どもから大人まで。大切なひとのこころに届けたいとびきりの一冊ができました。ちいさな娘にお話をせがまれたおとうさん。「ねえ、ウージーっていう羊さんのオハナシなんてどう? ぼくの古い友達なんだけど、ウージーの日記があるからそれを読もっか。」こうして、ちょっと変わったひつじのお話がはじまります。
最近のウージーの食料はミルクとチーズと紙。一日中、象になったつもりで町を歩いたり、無性に穴を掘りたくなったり、地球儀で世界中を旅したり。月やマゼラン星雲を、もっと近くで見たいと望遠鏡をのぞくウージー。そんなある日、ウージーはだんだん自分がちいさくなっていることに気がつきます。体重もへり、身長もちぢんでいるのです。公園で出会ったカナリヤ《ようこそ》といっしょに翔んでみたり(見事に落ちてしまいますが…)ミス・ハーシー・ルーシーの言葉を想いだしたりするうちに どんどん小さくなっていくウージー。でも、雲へのあこがれは、ますます大きくなって、やがてウージーは…。
クールなのに可愛い。孤独なのにあたたかい。せつないけれど 気持ちがほっとあたたかくなる、そんな読後感です。
ヤナキヒロシさんからメッセージ
最初にこの絵本をつくりはじめた時は”21世紀的絵本をつくる(当時は20世紀でした)”と、唱えていた遠い記憶があります。
ま、21世紀的かどうかはともかくとして、自分でとても気に入っています。