この絵本の内容紹介
黒板の楽しさがそのまま絵本になりました。描いたり消したりしながら、大すきな家族のかおがつぎつぎと出来上がっていきます。ページをめくるのがわくわくする楽しい 絵本です。
こどもたちは「こくばん」がだいすきです。その大きな理由は、描いたり消したりできるから。すぐ消せるから失敗なんか気にしないでのびのびとした気分で描ける。ちょっとしたいたずら心も生まれて、本当にたのしい。ほら、おとなだって思い出したでしょう?こくばんにらくがきしたことを。いろんな色のチョークでぐんぐん描いた時のことを。
みんなのかおまあるいかおをかいて、おかっぱあたまをかいて・・・とまずは「わたしのかお」のできあがりです。さて、このあとが注目。その「わたしのかお」をちょっと消して、ちょっと変えたらあらら、「おにいちゃんのかお」になっちゃった。じゃ、今度はどこをどんなふうに変えたら、だれのかおになるかな?とわくわくする展開です。とてもユーモラスで、ページをめくるのがたのしくなります。そして最後は、とびきりあたたかい1ページ。家族みんなでよみたい一冊です。
そうまこうへいさんよりメッセージ
娘が3、4歳の頃、僕はよくチラシの裏に話をしながらマジックで絵を描いてやるというお絵かきうたならぬ”お絵かきばなし”(話というほどのストーリーはありませんが)をしてやりました。
お絵かきばなしは、聞いている娘も作者です。
それは、話や絵が、そのときどきの娘の反応によって、ずっこけたり盛り上げたりしてどんどん変っていくからです。
その遊びは、僕も娘も大好きな遊びのひとつでした。
できあがったこくばんえほんを見ながら僕はそんな昔のことを思い出しました。
昔、僕が38歳、娘が4歳。
18年たって今、僕は56歳、娘は22歳。
僕と娘の楽しいお絵かきばなしができました。