この絵本の内容紹介
ぼくはぞうだ。とても おおきい りっぱな ぞうだ。
客観とはなにか。さまざまな角度からものを見る。これらが見事に描かれている絵本です。ここに五味太郎の絵本の原点があります。
初版は1976年(福音館刊)このたび、32年ぶりに絵本館よりリニューアル復刊いたします!乞うご期待ください!
五味太郎さんからのメッセージ
『ぼくは ぞうだ』を描いたのはもう30年も昔のことですが、今あらためて読んでみますと、なあんだ、俺は昔から「ぼくは 五味太郎だ」って言いたかったんだなあと少し呆れます。
象や猿や犬や 河馬なんかに、あるいはバスや自動車やヘリコプターや、はたまた 電話や鉛筆や帽子なんかにその思いを託しながら、「ぼくは 五味太郎だ」ってやってきたのだろうな、そう、そうなんだよと思います。
心理学的に言えばこれ、どうなんでしょうね。
自意識過剰なんて雑な言葉で括ってしまうにしてはちょっと惜しいなあ、という気分です。
創作とは所詮そういうもんだ!とこれまた括ってしまっても色気がないなあ、などといろいろ考えている訳です。