この絵本の内容紹介
海水浴にやってきた孫とおじいちゃん。目の前に広がる大きな海を見て「広いねえ、おじいちゃん。」と呼びかける孫ですが、そんな孫をよそに、おじいちゃんは持ってきたパラソルを広げ、その下で読書にふけりながら「海だもの、そりゃ 広いさ。」とつれない返事。
そこにやってきたのは、なんと船は船でも宇宙船!中から出てきたのはもちろん宇宙人!
宇宙人と仲良くなった孫は、目の前に展開される奇想天外な状況を伝えようと再三おじいちゃんに話しかけますが、おじいちゃんは相変わらず読書に夢中で生返事。すぐ近くで大変なことが起こっているのにもかかわらず、まったく気づく気配がありません。
二人のかみ合わない会話がなんともおかしい。そんなおじいちゃんが思わず振り向いた孫の一言とは……?
とぼけたおじいちゃんの表情がまたおかしい。
のんびりした空気が流れるなか、起こっていることはどこまでもナンセンスで不可解。見開きのページいっぱいに描かれた広大な空と海をバックに展開されるなんとも奇妙な一日に、フフッと笑ってしまいます。
宇宙人の七変化やおじいちゃんが読んでいた本のタイトルなど、細かな見どころもいっぱい。読めば読むほどこの奇妙な世界にはまってしまい、つい何度も読み返したくなる一冊です。