この絵本の内容紹介
なんとなく気分がよくなる絵本になりました。
いきなり登場、パン屋さん。インタビューのひと、デパート帰りのひと、恋人たち、おまわりさん、たぶん強盗のひと、文豪のひと…。
なんとなく、なんとなく…と、どんどん話がつながっていきます。ところが、このなんとなくがたいへんなくせもの。なんとなく、なのになんで?!と聞きたくなることばかり。
心がゆれる、ひきこまれる。たのしい混乱とは、こういうこと?
五味太郎さんからのメッセージ
お婆さんがぽつりと言うのさ。
「わたし なんとなくここまで来ちゃったみたい…」
なんてさ。九十を少し超えたお婆さんがだよ。
その時ぼくは思ったの。
「なんとなく」は限りなく深い。限りなく濃い。
そして限りなく美しいってね。
そう、「なんとなく」はけっこう「なんとなく」なんだけれど、
それでいてすごく「なんとなく」なんだ。