この絵本の内容紹介あらすじ

ソウタ君のパパが事故で亡くなってから一年が過ぎた頃――

ソウタ君のママは忙しい合間を縫って、ソウタ君のために青色のマフラーを編みました。生前にパパが着ていたセーターを、ソウタ君のマフラーに変身させたのです。

「ありがとう」が言えないソウタ君

家族の絆が込められたマフラーは、ソウタ君の好きな青色です。「通園中、寒くならないように」という我が子への想いも込められています。

ところが……

ソウタ君は「パパのセーターなのに」と言って、浮かない表情です。

ママは少しだけ悲しい顔をしてしまいますが、すぐ笑顔に戻って「ソウちゃん、このあお にあうね」と言いました。

友達にも「ありがとう」が言えない

保育園でソウタ君が転んでしまったとき、お友達のチサちゃんは「だいじょうぶ?」と心配しながら膝の砂を払ってくれました。

それなのに……

「やめてよ! だいじょうぶ だから さわらないで!」とソウタ君は言ってしまい、チサちゃんの心配する気持ちを受け止めることが出来ませんでした。

それ以来、ソウタ君はチサちゃんと遊んでいません。ソウタ君の一言をきっかけに、二人は仲違いしてしまったのです。

モヤモヤするソウタ君に転機が!?

ママからマフラーを巻いてもらったとき、チサちゃんから心配してもらったとき、ソウタ君は自分の一言をきっかけに嫌な気持ちになりました。それは心の中が灰色の煙で一杯になったような気持ちです。

そのような複雑な気持ちを抱えたソウタ君に、ある日、不思議なことが起こりました。

それは保育園のお昼寝の時間――

「ソウタくん! ソウタくん!」

どこからともなく、ソウタ君を呼ぶ声が聞こえてきたのです。

その声の正体は、ぬいぐるみのクマさん。目を覚ましたソウタ君は、その不思議な出来事にびっくりしました。

「ソウタくん。どうして ママにも チサちゃんにも ありがとうって いえなかったんだい?」

クマさんは突然と現れ、ソウタ君のモヤモヤする気持ちに寄り添うように問い掛けました。

ところが、ソウタ君は自分でも自分のことがわかりません。「そんなのわからないよ…」とションボリ答えました。

「じゃあ、ソウタくん。れんしゅう しよう。かだんをみてごらん」

クマさんは庭の花壇を指差して、不思議なことを提案し始めました。

果たして、その提案とは何なのでしょうか。そして、ソウタ君は「ありがとう」を言えるようになるのでしょうか。


巻末には「せかいに ありがとうが あふれますように」という言葉が添えられています。

そのような未来を、ぜひ想像してみてください。きっと、「ありがとう」の一言が、人と人の心の架け橋になるはずです。魔法のような無限の可能性を感じられるはずです。


クラウドファンディングで目標金額達成

このお話の主人公ソウタくんは小さな子どもですが、大人が読んでも「思い当たることあるなぁ」と思っていただける内容だと思います。

最近、どんな「ありがとう」を言いましたか?
逆にどんな「ありがとう」を言われましたか?
伝えられていない「ありがとう」はありませんか?

そんなことを考えるきっかけになればいいと思っています。

小さなことでも何か行動に起こすということを支援してくださる皆様と一緒に達成できればと思っております。

世の中が「ありがとう」で溢れますように。

出典:オリジナルの絵本を製本し、たくさんの人に読んでもらって児童養護施設に寄付したい