この絵本の内容紹介あらすじ

– One Story. One Ring. –
ひとりのジュエリー職人が諦めずに夢を叶えた、実話が元のストーリー

YUAは、ある小さな町のジュエリー職人。

YUAのしごとは、ひとりひとりのために心をこめて せかいでたったひとつの指輪をつくること。

「自分たちらしい指輪がほしいの」
YUAは、小さなアトリエで、おきゃくさまののぞみをかなえる毎日。

……ある日、アトリエに、とあるおきゃくさまがやってきました。

自分自身の「好き」を信じて夢を実現しようとするすべての人へ、この絵本を贈ります。

「好き」を信じて、それを仕事にしようと頑張っていても「もう、諦めようかな……」と思ってしまう瞬間はありませんか?

うまくいかなくて心が揺らぐときもありますよね。
でも、本当に好きで、信念を持っているならば、そんなときこそ、「信じる力」を強く持っていたいと思います。

それまで積み重ねてきた時間と人との関わり、そして「思い」を信じ続けていれば、夢を叶えようとするあなたの人生の旅は、その先も続いていきます。

この本は、実在するジュエリー職人である ” ith“(イズ)代表「高橋 亜結」さんをモデルとし、実話に基づいたフィクションとして制作されました。

「一人ひとりのお客さまが自分にとって本当に欲しいと思う指輪をつくる手伝いをしたい」という思いを抱く女性ジュエリー職人が、自分の思いと現実との間でさまざまな葛藤を経ながらも、その思いを理解してくれるお客さまたちに受け入れられ、思いを実らせていく軌跡。

「好きなことを仕事にしたい、好きなことに携わりながら生きていきたい」という夢や思いを抱く女性たちの背中を、そっと後押しするような物語になっています。

* 編集部からの紹介 *

早くもCHICORA BOOKS創設から3年が経とうとしています。
これまで、キャラクター絵本出版大賞での受賞作品を中心に絵本をリリースしてまいりましたが、3年目にあたる今年は「大人向けの絵本」「メッセージブック」など、新しいジャンルの書籍づくりにも取り組んできました。
本作も、およそ1年前からコツコツとつくり続けてきた絵本。
実在するクリエイターに主人公のモデルとなってもらい、まさにこれから輝くであろうイラストレーター(絵本作家)に作画を担当してもらうなど、それまでとは異なる座組みで制作してまいりました。

コロナ禍でステイホームが叫ばれてから1年以上が経ち、街に出て人々と交流する機会が減った今でもなお……いや、今だからこそ、限りあるパワーや人生の時間を使って未来を輝かしいものに変えていきたい。
そんなふうに前を向いて夢を追う人たちの背中をやさしく押せたらと願ってつくりあげました。

制作工程の当初、物語(ストーリー)の文章は、とても詳しく、長いものでした。
最終形の3倍以上の文章量があったのではないでしょうか。
そこから、何度もなんども削ぎ落とす工程を経て、現在の形になりました。
描けるものはなるべく絵で表現していくというプロセスはとても大変でしたが、同時にとても心地よいものでした。

20センチ四方の絵本の中に収められた作画には、ひとつの例外もなく、魂が込められています。
細部をよくよく見てみると読み手の方にとっての新しい発見があったりするかもしれません。

幾度も手を加えて世界でたったひとつの指輪をつくるように、幾重にも色を重ね合わせて描かれた「とっておき」の絵を、ぜひゆっくりとお楽しみください。

そしてその先の「未来」に、ワクワクした世界が広がっていきますように。
制作チーム一同、心から願っています。