この絵本の内容紹介
バロンはだいじな家族だから……お別れの日がくるまでに。
あかちゃんのころからずっといっしょだった犬のバロンがいつのまにかおじいちゃんになり、どんどん弱っていったとき……わたしたちにできることって?
エリとバロンはいつもいっしょ。いっしょにあそんで、さんぽして、ねて、たべて……いっしょに大きくなっていった。でも、バロンは犬なので、人間の何倍ものスピードで年をとっていってしまう。いっしょにかけまわっていたバロンがある日走らなくなり、バロンが年老いてしまったことに気づいたエリは、お別れの日がくるまえに、バロンが喜ぶことをたくさんしてあげようと、「いっしょにしたいことリスト」をつくるのだが……。
いっしょに暮らしていただいじな家族=飼い犬との別れが近いことをさとった少女がしたことは――犬がいちばんしてほしかったこととは――? いつでも傍らによりそってくれていた小さな命との絆と愛情をやさしく描いた絵本。
【編集者からのコメント】エリにとって犬のバロンは、大事な家族――いっしょに生活と時間をともにしてきた家族です。そんな大事な家族との別れが近いことをさとったエリは、とにかくバロンが喜ぶことをしてあげようと知恵をしぼってリストをつくります。エリはまだ子供なので、バロンが喜ぶこと=自分が楽しいことになってしまい、もしかしたら犬には迷惑では?というようなこともしてしまうのですが、でも、バロンは嬉しいようす。というのも、バロンがいちばん望んでいたことは、エリといっしょにいることだったから。エリのからまわりぎみの想いと、バロンの切なる想い……どちらの想いも愛おしく、胸を打たれます。本書の原題はSTAY A girl and a dog。