この絵本の内容紹介あらすじ

赤やピンク、白い色のコスモスが咲き乱れるお花畑。表紙に描かれたイラストの優しい色合いがとても綺麗で、つい手にとってみたくなりますね。黒井健さんは「ごんぎつね (日本の童話名作選)」や「ころわん」シリーズの絵を手がける作家さんです。この絵本も、温かみのある優しいタッチの絵が魅力です。

主人公の女の子えっちゃんと、飼い猫のミュウ、今晩のお月見をとても楽しみにしている2人。けれど空を見上げると空に大きな黒い雲が現れて、どっかりと動かなくなってしまいます。

すると、猫のミュウがせっせと準備を始めます。おもちゃ箱をひっくり返してからっぽにすると、「さあ、えっちゃんも、のってのって」。
2人を乗せた「はこでんしゃ」は、ごとごとと走り出すと窓から飛び出します。目指すは、あの大きな黒い雲。

絵本「おつきみ」の一コマ

「でかぐもさあん。おきなさあい。」えっちゃんが声をかけると、あくびをしながら雲は答えます。早く海の方へ行きたいが、かぜっこたちが道草をして遊んでいて動けない、と。そこでえっちゃんとミュウはかぜっこ達のいるコスモス畑へと、はこでんしゃを走らせるのでした。

秋のひんやりとした風に乗り、コスモス畑や夕焼けの空を飛ぶ様子が、実に爽やかで気持ちの良い気分を味わうことのできる一冊です。