この絵本の内容紹介あらすじ

昔々、ロジャーという名前の小さなうさぎがいました。ロジャーは眠りたくて仕方がないのになかなか眠れません。そこで、お母さんうさぎに相談することにしました。

絵本「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」の一コマ

すると、「考えごとをぜーんぶ、頭の中から取り出して、お布団の横にある箱に入れちゃうのはどう?」とお母さんが提案します。これは眠るための準備です。

その眠る準備が出来たら、「いっしょにあくびおじさんに会いにいきましょう」とお母さんは続けて提案しました。

あくびおじさんは世界一の魔法使い。誰であっても必ず眠らせることが出来るのです。

ロジャーは、あくびおじさんの家に向かう途中、おねむのカタツムリやウトウトフクロウにも遭遇します。そして、今すぐ眠るためのとっておきの方法を教えてもらいました。

絵本「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」の一コマ2

ロジャーは少しずつ少しずつ眠くなりながら、あくびおじさんの家に辿り着きます。そして、あくびおじさんに会うと、眠る方法を教えてもらい、目に見えない魔法の眠り薬も振りかけてもらいました。


この絵本の物語は、あくびおじさんの家に行き、そこからまた家に帰るというものです。その静かで穏やかな物語の中には、眠るためのエッセンスが散りばめられています。

この絵本の読み方には『太字の箇所は、言葉や文を強調して読む』『色文字の箇所は、ゆっくり、静かな声で読む』といった眠りを促すための簡単なルールがあります。

そして、物語の中にも眠りを促すための仕掛けがあります。例えば、ウトウトフクロウが教えてくれる眠るための方法は、自律訓練法をベースにしており、意識的に体を緩ませながら眠りやすい状態を整えます。

また、文章を現在完了形にしたり、「もっと、もっと」「ゆっくり、ゆっくり」と言葉を繰り返すことによって、眠ろうとする自己暗示にかかりやすくなるのです。

この絵本は、心理学と行動科学の専門家であるカール=ヨハン・エリーンが、その専門知識を活かして制作しました。また、監訳を行なったのは快眠セラピストの三橋美穂氏です。

これまでの「おやすみ絵本」とは一線を画するアプローチで眠りの世界へと誘います。