この絵本の内容紹介あらすじ

多くの人が願う、平和な世界。それなのに、戦争はなくならない。戦争と平和について、子どもと大人と一緒に考えることのできる絵本です。

あれは なんだったのか。いったい なにが、おこっていたのか。

あるひ、せんそうは、はじまった。
どうして そうなったのか、わからないうちに。
ぼくと おおぜいのなかまは、せいふくや へるめっと、じゅうを もらった。
そして しゅっぱつ した。
たたかう ために。
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戦場に向かい『ぼくたち』は戦う。なかまたちは、つぎつぎ死んだ。
『ぼく』は、恐ろしい出来事を、たくさん見た。
そうして、ある日、戦争は終わった。勝ったと喜ぶものもいる。しかし、大勢の人が家をなくし、悲しんでる人が、たくさんいた。

兵隊ごっこをして遊んでいる子どもたちは、なにか「別の者」になる練習をしているようにも思えます。ぼくが、9ヶ月間、軍人だったときも、戦争は遠くて、子どもの遊びのようでした。でも、同時に、それは命に関わることでした。
そこから、『ちいさな へいたい』が生まれたのです。
人は、ちっぽけな存在だから。戦争が起きれば、なおさら。
そして、戦争に勝つ者など、だれもいないのです。
〈パウル・ヴェルレプト〉