この絵本の内容紹介あらすじ

ようへいの通っている沖島小学校では文化まつりのだしものの、『たいりょうだいこ』をれんしゅうをしていた。 まつりや、うんどうかいなど島のだいじなもよおしには『たいりょうだいこ』がでばんとなる。………

同じ日本の中でもいろいろな暮らしがあります。この絵本は、琵琶湖に浮かぶ有人島、沖島での暮らしを描いています。淡水湖上の集落は、日本では唯一、世界でも稀で、特徴ある風土に育つ子どもたちは島の学校ならではの教育をうけています。

毎年、市内の演奏会や島の夏祭りで披露する「沖島太鼓」、琵琶湖の変化に直結している生活など、綿密な取材を元に、今関信子さんの的確な文章と飯野和好さんの大胆かつ鮮やかな絵で、島の暮らしを、子どもの目を通して描きました。
くらしの絵本第2巻。

【冒頭ページ紹介】

絵本「ぎんのなみおどる」の一コマ

島の朝は、はやい。
ようへいが、まだねむっているころ、じいちゃんたちのふねは、りょうをおえてかえってくる。けさは、あゆが、あがってきた。
ふねからおろした荷を、とうさんが、こうばにはこぶ。
あとすこしすれば、かあさんたちがやってきて、しょうゆとさとうで、あゆの煮つけがはじまる。
「ようけはとれんな。きょうは、かまはんぶん、やすみやわ。このごろ、スーパーのふくろばかりとれるで、こまるわ」
とうさんのかおは、うかない。