この絵本の内容紹介あらすじ

山に囲われた谷間の小さな町。そこに住む子どもたちは、土曜日に山登りに出掛けます。深い森の細い道を登っていきました。

最初のうちは、なだらかな坂道なので登るのも苦ではありません。ところが、高いところに登るにつれて、段々と道は険しくなり、急な登り坂になっていきます。森も段々と疎らになり、木々は小さくなります。その代わり、見晴らしは段々と良くなり、景色も綺麗になっていくのです。

山登りは、疲れるものであり、楽しいものでもあります。子どもたちが頂上に到着すると、達成感もひとしお。山の頂上は、四方がすっかり開けて、木々はほとんど生えていません。地面は岩ばかりです。

その岩ばかりの地面を見てみると、貝殻の化石がありました。1,300メートルもの高い山に、どうして海の生き物の化石があるのでしょう。

世界で一番高い山は、ネパールのエベレスト山。高さは8,848メートルもあり、富士山の2.5倍です。そんなエベレスト山でも、貝殻の化石が見つかっています。

何百年も昔、エベレスト山は海の底にある平らな地面でした。そして、子どもたちが登った山も、昔は海の底にある平らな地面でした。地球の様々な変化によって、これらの山ができたのです。


この絵本は、山の成り立ちを詳細に、そして、分かりやすく描きます。岩石圏のプレートの動きや山の種類、成り立ち方の違いを知ることができます。

大自然のダイナミックな変化、それに伴う果てしない時間の経過、これらに圧倒されながらも科学の面白さに気づくはず。その面白さに気づけば、山登りがさらに楽しくなることでしょう。私たちが普段から暮らしている、その地面にも興味が湧くことでしょう。地球は神秘で満ち溢れているのです。