この絵本の内容紹介あらすじ

パパゲーノは森に住む若者で、笛を吹くのが得意です。

♪トゥララララ トゥララララ
 おいらは ふえふき パパゲーノ
 おいらは もりの にんきもの
 まいにち ことりと おしゃべりし
 のんで くってりゃ しあわせさ
 トゥララララ トゥララララ

パパゲーノが笛を吹いて歌っていると、小鳥達が集まってきました。みんなはパパゲーノのことが大好きなのです。

「でも、それだけじゃあ つまらない。
 おいらには どうしても ほしいものが あるんだ」

パパゲーノが欲しいのはお嫁さん。夫婦の幸せな暮らしを夢見るのでした。

けれども、じっとしていてもお嫁さんは見つかりません。ある日、パパゲーノはひょんなことからお嫁さんを探しに行くこととなりました。不思議な鳥が現れ、お嫁さん探しの手伝いをしてくれることになったのです。

「ずっと ずっと いくと、もりのおうの やかたが ある。そこに おまえに ぴったりの むすめが いるのじゃ」

道中、不思議な鳥がそんな話をしました。そして、その娘の名前はパパゲーナであるということを教えてくれました。

謎の老婆

何日も何日も歩き、パパゲーノがようやく森の王の館に到着すると、扉の前には一人の老婆が腰掛けていました。不思議なことに、パパゲーノが来るのを待っていたのです。

「いいかい、これからさき なにか こまったことが あったら、あたしのことを おもいだすんだよ。そしたら きっと あんたを たすけてあげる。わすれるんじゃないよ」

老婆はそう言い残して去っていきました。

森の王からの試練

館に入ると、そこには森の王がおり、パパゲーノは望みを話しました。すると……

「ぎんのすずを とってきたら、あわせてやろう」

森の王は、パパゲーノにそんな試練を与えるのでした。

けれども、この試練は簡単なことではありません。銀の鈴は館の地下深くにあり、勇気ある者しか取ってくることは出来ないのです。

パパゲーノは試練の大変さを知り、自信を持てずにいました。そんなとき、不思議な鳥が喝を入れました。

「パパゲーノ、ここで あきらめては パパゲーナに あえぬぞ」

この言葉を聞いて、パパゲーノは覚悟を決め、地下深くへ続く階段を降りていき……。

絵本「パパゲーノとパパゲーナ」の一コマ
絵本「パパゲーノとパパゲーナ」の一コマ2

ピクトブック編集部の絵本談議

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地下ではどんなことが待ち受けているんだろうね。気になるなぁ。

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少しだけ話すと、恐ろしい龍が住んでたり、老婆から無理難題を押し付けられたりするんだ。他にもパパゲーノに困難が待ち受けてるんだよね。

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ええ〜!?
なんだか大変な冒険だね!

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ちなみに、この物語はモーツァルトのオペラ「魔笛」をもとに描かれてるんだよ。巻末には「パパパの二重唱」という楽譜も付いているから歌ってみるのも楽しみの一つだね♪