この絵本の内容紹介あらすじ

やまなかさんは、中央線の車掌さんです。今日の勤務は、一番電車に乗るところから。

一番電車の車掌さんは、前の日の夜から泊まり込みでお仕事が始まります。仮眠をとって自動起床装置で起き、午前4時前には出勤します。午前4時22分、一番電車がゆっくりホームに入って来ました。

絵本「いちばんでんしゃのしゃしょうさん」の一コマ
絵本「いちばんでんしゃのしゃしょうさん」の一コマ2

発車1分前、運転士さんから「準備は良いか?」の合図のブザーが鳴り、やまなかさんは「準備よし」のブザーを鳴らします。そして、ホームに出て発車ベルのスイッチを押し、お客さんが乗車するとドアのスイッチを押し下げました。こうして電車は発車します。

吉祥寺、西荻窪、荻窪、阿佐ヶ谷、高円寺、新宿……到着前や発車後の放送をするのも、車掌さんの仕事です。終点の東京までつくと、眠り込んでしまったお客さんが起きるようにと大きな声で放送しました。

電車は折り返しますが、発車まで10分あります。やまなかさんは、運転士さんと乗務員室を変わるためにホームを歩きます。そして、また電車は発車しました。

午前6時1分。三鷹駅で車掌さんと交代します。やまなかさんは電車を見送りました。そして、ようやく休憩所で朝ごはんを食べます。次の電車の発車まで50分。そしてまた、車掌業務が始まるのです。

絵本の作者の竹村さんは実際にJRの車掌さんの仕事を長く勤めて来られたそうで、絵本の内容がとてもリアルに描かれています。絵本で「職場体験」をするような感覚で、車掌さんの仕事を疑似体験できる一冊です。