この絵本の内容紹介
山を越えてきつねのきっこがお出かけです。夜空に浮かぶお月様がどこに行くのかと尋ねると、山の麓までお買い物に出かけるのだときっこは答えます。そして、お月様は夜を照らしながらついて行くことにします。
野を越えていると次はフクロウのろくすけに遭遇します。きっこが町のお豆腐屋さんまでお買い物に出かけていると言うと、ろくすけもついて行くことにします。
きっこ達が川を越えて町に向かっていると、次はイタチのちいとにいに遭遇します。きっこが油揚げを買いに町のお豆腐屋さんに向かっていることを伝えると、二匹のイタチもついて行くことになりました。
山越え、野を越え、川を越え、ようやく町に到着です。暗いうちからせっせと働くお豆腐屋さんに到着すると、さっそく油揚げを100枚注文します。気前のいいお豆腐屋さんは、おまけを付けて油揚げを110枚くれるのでした。
目的のお買い物を終えたきっこ達は、来た道を逆に川を越えて帰り始めます。ところが、川を越えていると川岸から「こわいぞー こわいぞー あぶらあげ ぜんぶ おいていけ!」と声がします。そこで、お月様が声の正体に向かって明るい光をピカッと投げると、三角耳の怪しい影はどこかへ逃げて行きました。
川を越えて、野を越えていると、また「こわいぞー こわいぞー ・・・・」と声が聞こえてきます。声の正体に向かってフクロウが大きな翼をバタバタさせて驚かせると、三角耳のしっぽの付いた怪しい影はどこかへまた逃げて行きます。
最後は、山を越えていると、川や野で聞こえてきた声がまた現れます。から松林に潜む怪しい影に向かって、イタチ達が臭いオナラを吹きかけると、尖った鼻を押さえてどこかへ逃げていくのでした。
川越え、野を越え、山を越え、ようやく家に帰り着き一安心かと思いきや、ここからが大忙しです。きっこはお祭りの準備でいなり寿司を作り始めるのでした。
きっこ達は、朝から始まるお祭りまでにいなり寿司を作り終えることができるのでしょうか。そして、怪しい影の正体は誰だったのでしょうか。きつねのきっこと仲間達の不思議で愉快なお話です。