この絵本の内容紹介
ばばばあちゃんの四月の楽しみと言えば、外でお昼寝すること。さっそく押し入れからハンモックを取り出し、外に出掛けて行きました。
ところが、もう四月になったというのに外では雪が降っています。
「おーい、ふゆー。もう はる なんだから、いいかげんで いなくなっておくれ!!」
ばばばあちゃんは、雲に向かって言いますが、雪は止むどころか強くなるばかりです。
ばばばあちゃんが春を知らせる!?
「ようし!! いつまでも うろうろしてる ふゆなんか、おっぱらってやるよ」
ばばばあちゃんは何かを思い立つと、大きなラッパを家から持ち出しました。そして、「もう はるだようー」と森に向かってラッパを吹き、その勢いで森中を揺らしました。
すると、森の動物たちが春の知らせを聞いて、ばばばあちゃんのところに集まってきました。
それから今度は、ばばばあちゃんは地面に向かってラッパを吹き、地面をぐらぐら揺らしました。
すると、ヘビやモグラやカエル達が冬眠から目覚めて、ばばばあちゃんのところに集まってきました。
ばばばあちゃんの作戦開始!
ばばばあちゃんは、生き物達を集めると、今度は袋を配り始めました。そして、その袋に「もう はるだよー」と大きな声を詰め込むように頼みました。
「おーい、かみなりさん。—— ふゆを おいはらう おまじないを うちあげるんだ。てを かしておくれ」
袋が山積みになると、今度はカミナリさんの出番。ばばばあちゃんは、空に向かってラッパを吹き、カミナリさんに協力を頼みました。
カミナリさんの花火玉の打ち上げ
「なに、ふゆばっかしだなんて けしからん。おれさまの でばんが ないじゃないか。」
カミナリさんはそう言って、花火玉を持って来ました。ばばばあちゃんは、みんなと一緒に花火玉の中に袋を詰めていきました。
そうして花火玉が完成すると、あとは打ち上げるだけ。カミナリさんが勇ましく太鼓を叩き、火花を散らせると、花火玉は「ドッカーン」と勢いよく空に打ちあがり……。
ピクトブック編集部の絵本談議
ばばばあちゃんの考えることは、いつもスケールが大きいなぁ。
ばばばあちゃんの魅力はそこだよね。肝が据わっていると言うのかな。
突拍子もないけど、もし頼まれたら協力したくなっちゃうよね。
打ち上がった花火玉、すごいことになるんだよね!
おっと、話の続きは読んでからのお楽しみ!