この絵本の内容紹介
なほちゃんはちっちゃな女の子です。ともこおばさんの家に遊びに行くと、おばさんは大きい子たちにキャンプのしおりを配っていました。
なほちゃんが「わたしもいく!」と言うと大きい子たちが「ちっちゃい子はだめ!」と反対します。理由は大きい子たちと同じ仕事ができないからです。でも、なほちゃんは絶対行くと譲りません。
そこで、ともこおばさんは「夜中に1人でおトイレへ行ける?」となほちゃんに尋ねます。
頷いたなほちゃんにともこおばさんはキャンプのしおりを渡すのでした。
いよいよキャンプに出発です。なほちゃんは重い荷物を一生懸命運び、みんなのお手伝いをします。大きな薪を拾ってみんなでカレーを作り、川でお皿を洗います。キャンプファイヤーでは、勢いよく燃える火を囲んでみんなで踊ります。
火が消えるとあたりは真っ暗、テントに戻ると怖い話の始まりです。
ある人がここで1人でキャンプをしました。何処からともなく生温かい風が吹いて「ケーンケーン」と狐の鳴き声が聞こえ突然懐中電灯が消えました。その人がぶるぶる震えながらテントの外を見ると、青い灯がたくさん蠢いていました。朝まで震えながら明るくなるのを待ち、外に出てみると狐の足あとがたくさんありました。ともこおばさんのお話はこれでおしまいです。
夜中におしっこに行きたくなったなほこちゃん。みんな寝ていて1人で行くしかありません。勇気を出してテントを出たなほちゃんに、不思議な出来事が……。
なほこちゃんは、はじめてのキャンプで夜中に狐の影を見たり、誰かに引っ張られる奇妙な体験をします。
そして、大きい子たちと同じ行事に参加できたことが大きな自信になったなほちゃんは、はじめてのキャンプで大きく成長します。
夏のキャンプ場は昼間と真夜中でまったく違った印象を与えてくれます。ちょっぴり怖い体験も乗り越えたなほちゃんの大きな勇気に元気を貰える物語です。