この絵本の内容紹介
ハリーは、黒斑の白い犬です。誕生日プレゼントにおばあちゃんからセーターが届くのですが、バラの模様が好みではありません。
ハリーがバラ模様のセーターを着てみるとサイズはぴったり。それでもやっぱり、バラの模様が好きにはなれませんでした。
翌日、ハリーは子ども達と町にお出かけします。ところが、道行く人や犬達にバラ模様のセーターを笑われてしまうのです。ハリーは、恥ずかしい思いをしながら、セーターをどこかへ捨ててしまいたいと考えるのでした。
子ども達とデパートに入ったハリーは、ペットショップでセーターを捨てようと試みます。ところが、忘れ物だと勘違いしたおじさんが、ハリーのもとにセーターを届けるのでした。
それでも懲りず、今度は食料品売り場でセーターを捨てようと試みます。すると、忘れ物だと勘違いしたおばさんが、ハリーのもとにセーターを届けるのです。
花屋さんでもセーター捨てようと試みるハリーですが、次は小さな男の子がセーターを届けにハリーのもとへ駆けてくるのです。
デパートではセーターを口に加えていたハリーですが、一緒に出掛けていた子ども達にセーターを着させられてしまいます。それは、セーターをついつい忘れてしまうハリーを気遣ってのことだったのです。
ハリーは、いよいよセーターを捨てることができなくります。家に帰りついても、バラ模様のセーターが恥ずかしくて仲間達と遊ぼうともしません。
ひとりぼっちになったハリーが何をしようかと座り込んでいると、セーターの毛糸がほつれていることに気づきます。そして、ハリーはほつれた毛糸を引っ張り始めるのでした。
ところが、ハリーが夢中で毛糸のほつれを引っ張っていると、鳥が舞い降りてきて、毛糸の端をくわえて飛び去ってしまうのです。ハリーが着ていたバラ模様のセーターは、みるみるうちにほどけてしまい、最後は一本の長い毛糸になって空へ飛んでいくのでした。
ハリーはその突然の出来事にびっくり仰天。でも、バラ模様のセーターがなくなったことが嬉しくて、吠えたり跳ねたりするのです。
ところが、そんなハリーの喜びも束の間。おばあちゃんがハリーのもとを訪ねることになったのです。セーターをなくしたハリーは一体どうするのでしょうか。