この絵本の内容紹介
野ねずみのぐりとぐらが浜辺で遊んでいると——沖から葡萄酒の瓶が流れてきました。
けれども、その瓶の中身は葡萄酒ではないようでした。ぐりとぐらは中身を確かめようと、コルクの栓を引っ張りました。
ところが、開けようにも栓が固くて開きません。ぐらは先の尖った貝殻を見つけ、それを栓にねじ込みました。そうして上手い具合に栓が開くと、さっそく中身を取り出しました。
瓶の中に入っていたのは、手紙と地図と浮き輪です。手紙にはこう書かれていました。
「しんせつな ともだちへ しんじゅとうだいへ きてください。うみぼうずより」
ぐりとぐらは手紙を読み終えると、さっそく真珠灯台を目指すことに——。瓶に入っていた浮き輪をつけて、地図を頼りに向かいました。
海坊主の困りごと
ぐりとぐらが波に揺られていると、海の中から男が現れました。この男こそが海坊主です。
海坊主は二匹を引っ張って泳ぎ、あっという間に真珠灯台まで連れていきました。そして、困っていることを話し始めました。
「ここが しんじゅ・とうだい。しんじゅのランプを みがくのが、おいらの しごと —— だけど、おいら、しんじゅを このあなへ おとしちゃったんだ」
ぐりとぐらは事情を知ると、さっそく小さな岩穴へ入っていき、無事に真珠を持ち帰りました。
すると、海坊主は大喜びし、何かお礼をしたいと言うのでした。
「およぐのを みせて」
そう言って、ぐりとぐらがお願いすると、海坊主は海の中へ飛び込み、犬かきをして見せたり、クラゲ泳ぎをして見せたり、あらゆる泳ぎを披露しました。
海坊主の華麗な泳ぎを見ているうちに、ぐりとぐらは同じように泳いでみたいと思いました。
そんなとき、海坊主に誘われ、海に飛び込んでみると……。
ピクトブック編集部の絵本談議
ぐりとぐらの歌が可愛かったなぁ。
うみは はじめて ぐりと ぐら
なみに ゆられて
だいぼうけん
あわてちゃ だめだめ ぐりと ぐら
のんびり いこう
どこまでも
ついつい口ずさみたくなるようなリズムだよね!
うんうん。
それに、海坊主の泳ぎも大迫力だったね!