この絵本の内容紹介
小言が多く、ぶっきらぼうなサンタクロースのお話です。
目覚まし時計で目が覚めたサンタクロースは、「やれやれまたクリスマスか!」と言って12月24日を迎えます。
あくびをしながら寝床をあとにすると、トナカイにご飯を用意し、それから温かい紅茶を飲みながらラジオを聴き始めます。
美味しい紅茶に気分も爽快と思いきや、雪や氷やみぞれで寒さに見舞われるという今日の天気予報がラジオから流れ、気分も晴れない様子です。
「はやくなつにならんかねえ」とぼやきながら朝食をとると、次は外に出て寒さに耐えながらソリにプレゼントを詰め込みはじめます。それからトナカイにソリをつなぎ、サンタクロースの格好に着替えると、いよいよ仕事に出発です。
サンタクロースの行く先を邪魔するのは大雪や大雨。雷や霧も発生します。ようやく子ども達のいる家に到着しますが、「えんとつなんてなけりゃいいのに!」と小言を言いながら窮屈そうに煙突の中を降りていきます。
そうやって、子ども達にプレゼントを届けるために家々を一軒一軒まわりますが、サンタクロースの小言は止まりません。
小言の絶えないサンクロースですが、なんとも人間味溢れるその姿に親近感が湧いてくることでしょう。
寒さが辛いのはサンタクロースも同じですし、サンタクロースだって窮屈な煙突の中を降りていくのは骨が折れます。
朝の紅茶を飲むひとときが心地よいのも普通の大人と同じですし、一仕事終えたら美味しいご飯を食べて一杯のビールに舌鼓をするのが幸せなひとときなのも普通の大人と同じです。
小言が多く、ぶっきらぼうなサンタクロースですが、動物達に愛情を注いで、一生懸命に仕事をします。そんなサンタクロースの姿に愛着を持つ方も多いはず。
漫画のコマ割りのような構図も特徴的なサンタクロースのクリスマスの一日を描いた絵本です。