この絵本の内容紹介
象のぐるんぱは、いつも独りぼっちで暮らしてきたので、みすぼらしい姿をしていました。とても汚くて、嫌な臭いがするのです。
ある日、象達の会議が始まると、ぐるんぱのことが話し合われました。象達にとって、ぐるんぱは悩みの種だったのです。
最初に口を開くのは年寄りの象です。
「ぐるんぱは おおきくなったのに いつも ぶらぶらしている」
今度は若い象が口を開きます。
「それに、ときどき めそめそなくよ」
そうしてぐるんぱのことが話し合われると、満場一致で会議がまとまりました。ぐるんぱを働きに出すことに決めたのです。
そうと決まると、象達はぐるんぱを川まで連れて行き、タワシでゴシゴシ洗いました。それから鼻のシャワーで水を掛けました。
すると、ぐるんぱは見違えるほど立派な象に大変身。気分爽快で働きに出掛けました。
ぐるんぱが働くのは、びーさんが営むビスケット屋です。ぐるんぱは張り切って、一個一万円の特大ビスケットを焼き上げます。ところが、そのビスケットはあまりに大きくて、あまりに高いので、買い手が誰もいません。びーさんは「もう けっこう」と言って、呆れてしまいました。
ぐるんぱはビスケット屋を出て行くことになり、今度は皿職人のさーさんのもとで働くことになりますが……。
靴屋やピアノ工場や自動車工場と、ぐるんぱは職を転々としながらも一生懸命に働きます。ところが、行く先々で大き過ぎる物を作ってしまい、そのたびに「もう けっこう」と追い出されてしまいます。ぐるんぱが最後に行き着くのは、一体どこなのでしょうか。